日本NIE研究会
日本NIE研究会の再設立
日本NIE研究会会長 岸尾祐二
日本の新聞界がNIEを提起したのは1985年10月の日本新聞協会の新聞大会(静岡市)でした。2024年はおよそ39年経過したことになります。この39年の間に、日本のNIEは新聞界と教育界の協力のもとに多様な実践と研究が提起されてきました。
日本NIE研究会はNIEの実践・研究が全国に浸透してきた2000年8月に設立されました。山梨県清里清泉寮で毎年8月に宿泊して開催してきたNIE清里フォーラム(2019年まで20回開催)、国内の教育界と新聞界との交流、米国・韓国の海外の教育界や新聞界との交流、会員による『新聞でこんな学力がつく』(東洋館出版、2004年)、『新聞で育む、つなぐ』(東洋館出版、2015年)の2冊の出版をし、日本のNIEにわずかですが貢献できたと自負しています(詳細は本ホームページ広報の「日本NIE研究会の設立と活動」を参照して下さい)。
しかし、2020年から2024年の現在まで新型コロナウイルス禍は社会全般に大きなマイナスの影響を与えることになりました。日本NIE研究会も活動の自粛を余儀なくされてしまいました。2020年、21年夏のフォーラムは中止されましたが、22年と23年は清里から横浜に場所を変更し1日の「NIE横浜フォーラム」を開催し、今後の研究会の在り方を考えてきました。残念ながら現在NIEの実践・研究状況は大きく変化しています。新聞界が提起したNIEですが、中心に推進してきた全国紙の活動が鈍ってきたという現実があります。さらにどの新聞でも読者離れが急激に進んでいます。メディアとしての新聞の役割が問われていることもあります。それをどう乗り越えるか私たちの研究会で手に負えることではないのですが、もう一度原点に戻り日本NIE研究会を再設立することにしました。そのベース(基地)が本ホームページになり、「NIE横浜フォーラム」の充実、NIE実践者・研究者の加入促進、国内のNIE関係者との交流推進などできることを実施していきたいと考えています。
この「日本NIE研究会」がNIEの推進に少しでも役立つことが出来ましたら幸いです。ご支援をよろしくお願い致します。
2024年5月