第30回 日本新聞教育文化財団「NIEニュース」第12号(1998年5月)発行
1993年3月2日、財団法人日本新聞教育文化財団が設立されました。詳細は今回の後半でご紹介します。従来社団法人日本新聞協会が進めてきたNIEを今後は、財団法人日本新聞教育文化財団が担うことになりました。
「NIEニュース」第12号からは、社団法人日本新聞協会「NIEニュース」ではなく、財団法人日本新聞教育文化財団「NIEニュース」になりました。
【1頁~3頁】
「第3回教育関係者豪州NIE事情視察団」 日豪初のNIEシンポ」
第3回教育関係者による海外NIE視察団は、3月28日から4月4日までの8日間、オーストラリアのシドニーとメルボルンの2都市を訪れた。一行は全国のNIE実践教師13人(小・中・高)をはじめ、宮城と東京のNIE推進協議会から2人、オーストラリア大使館から1人と、共同、朝日の記者が同行取材で参加し、事務局からも2人同行した。
それぞれの都市で、新聞社、学校を視察したほか、メルボルンでは、シンポジウム(4月1日開催)に参加した。
シンポジウムでは、ビクトリア州高等教育職業訓練省のフィリップ・ハニウッド大臣が、マスコミ報道の市民への影響についての話をした後、室蘭市立東中学校の宮重徹三教諭が日本のNIEの取り組みについて報告した。
ここでは、シンポジウムから、州政府のNIE施策と、それを受けての現場教師としての取り組み、訪問した各学校のNIE授業の一端を紹介する。
【2~3頁】
「広告づくりに熱中」
クラウン通り小学校(3月30日訪問)
「ゲーム感覚で楽しむ」
マウント・スコーパス記念小学校(3月31日訪問)
「新聞は身近な生活の手引き」
チェルトナム女子高校(4月3日訪問)
【4~5頁】
「普段着のNIE それぞれの実践・研究」
人との触れあいを育てる
茨城県龍ヶ崎市立馴柴小学校 松島正典氏
子どもの目を社会に開かせる
鹿児島県下甑村立海陽中学校 二宮浩一氏
【6頁】
「1998年度 NIE実践校一覧(第1次) 37都道府県144校」
【7頁】
財団法人日本新聞教育文化財団が、3月2日に発足した。言論・表現の自由の普及、社会性豊かな青少年の育成、新聞文化の発展と伝承を目的とする。財団は、NIE推進をはじめ、2000年秋、日刊新聞発祥の地「横浜市」にオープンする日本新聞博物館(愛称ニュースパーク)と新聞ライブラリーの開設準備と運営、新聞およびジャーナリズム全般に関する研究事業を行う。
従来、日本新聞協会が実施してきた事業を引き継ぐもので、同協会から財産の拠出を受けて発足した。
NIE推進活動では、日本新聞博物館に併設される「全国NIEセンター」の運営が大きな柱となる。全国の教育現場やNIE推進組織に必要な情報や関連資料を提供するなどして、地域のNIE活動を支援するほか、現場教師のためのワークショップを開催し、実践指導の研修を行うなど、運動の中核としての役割を担う。
ニュースパークでは、「歴史ゾーン」(時代とともに歩む新聞)「現代ゾーン」(新聞のできるまで)などの展示のほか、新聞の過去から未来までを一挙に駆けめぐるシアターや、新聞づくりにチャレンジできる「新聞制作工房」などが計画されている。一歩足を踏み入れれば、新聞のすべてが分かる仕組みになっている。
新聞ライブラリーでは、新聞協会加盟の日刊新聞の創刊号から最新号までの紙面情報を一堂に集め、無料で一般公開する。
「仙台でNIE全国大会」
7月30日(木)、31日(金)の2日間、仙台市で3回目のNIE全国大会が開催される。
「NIEエンブレム 7月に決定へ」
【8頁】
「『新聞のある風景』写真コンテストにご応募を」
「全国学校新聞指導者研修会」
「神奈川セミナー 音楽創作でNIE」
各地の動きから
編集後記