第7回 日本新聞協会NIEホームページを探るⅠ「NIEニュース」⑦SDGs学習の意義と教材
NIEニュース97号(2021年2月15日発行)
https://nie.jp/publication/pdf/ver_97.pdf
【フロントページ】
特集「SDGs学習に最適なNIE」
まず、特集「SDGs学習に最適なNIE」寄稿の意図が書かれています。
「国連加盟各国が2030年までに達成を目指す持続可能な開発目標(SDGs)。教育現場では、これからの社会を担う人材の育成が求められており、NIEはその一助となる。本特集の巻頭では、SDGs学習において『なぜ新聞が最適なのか』を解説していただくとともに、小中高の実践事例を先生方に紹介いただいた。」
東京大学公共政策大学院教授
鈴木寛氏
鈴木寛氏はSDGsの意味を説明され、現在の教育との関連を述べています。「SDGs学習とは、地球規模のさまざまな課題に対して、教科を超えて主体的に取り組んでいく力や態度、価値観を育むものである」としています。
そして、「では、SDGs学習で求められる実際に存在する課題について学ぶ際、最も適している教材は何か?―それは新聞である。」と書かれています。
その後でどういう点でSDGs学習に新聞が優れているか展開されています。
最後に「自分の考えを形成する思考力、複数の見方・考え方のなかから、意見を選び取る判断力、文章を使った表現力も磨かれていく。そして、学びに向かう力や人間性なども育まれるのだ。以上のように、新聞は学びにとって非常に重要なツールである。今こそ、テレビやスマホだけでなく、新聞を有効的に活用して、人間と社会と地球の未来について考え、行動できる若者を育てていくべきである。」と述べています。
【2~3頁】
「ジレンマの中で思考を深める」
南魚沼市立中之島小学校校長 常山利江氏
「ジェンダーテーマに発表会も」
山口県立下関中等教育学校教諭 戸嶋博光氏
「継続的な記事閲読と壁新聞制作」
兵庫県立武庫荘総合高等学校教諭 山村康彦氏
私も定年退職前の4年間、2016年度から19年度まで、5・6年生社会科授業でSDGsを取り上げていました。現在、学校の教育現場にはいないので状況がつかめていませんが、2030年までSDGsは継続的に実施できるのでしょうか。2022年2月のロシアのウクライナ侵攻、2023年10月に開戦したパレスチナのガザ地区を支配するハマスとイスラエルとの戦争。2025年米大統領に就任したトランプ氏の自国第一主義、19歳未満へのジェンダー関連治療制限、相互関税を課すなどの政策。ヨーロッパの国々での極右政党の台頭など。SDGsは国際的な協力姿勢なしには遂行できないのではないでしょうか。国際的な動向が気になります。
