第10回 日本国際理解教育学会第2回研究発表会で「小学校における国際理解の授業Ⅰ―6年生の子供の意識調査と新聞を教材にした試み―」発表 1992.1.26 機械振興会館
公開授業も含めて6年生での国際理解教育の実践を上記の日本国際理解教育学会で発表しましたのでご紹介致します。
初めての公開授業は1991年2月14日でした。それまで聖心では外部の方に授業を公開することはなかったのです。日本私立小学校連合会の東京の組織である東京私立初等学校協会の研修として行われ、私が所属していた社会科部会の公開授業です。この公開授業には私学関係者だけでなく新聞関係者の方々も多く参観されました。
新聞記事に出ていたバレンタインデーに関する商品については、事前にデパートで買い求め授業時に実物を提示しました。
この授業は23時間予定していた国際理解単元「世界と友だちになろう」の1時間です。
この単元の構成です。
(1)みんなは国際人?「国際理解アンケート」の結果から考える〈1時間〉(2)世界のニュースをキャッチしよう〈3時間〉
(3)日本から近い国、遠い国〈6時間〉
(4)日本の常識は、世界の非常識?〈7時間〉
(5)スポーツ・文化・援助は国境を超える〈6時間〉
「バレンタインデーって何なの?」の授業は(4)日本の常識は、世界の非常識?の3時間目に当たります。授業のねらいは「バレンタインデーの起源と日本での状況を通して、日本の文化・習慣の在り方について考える」です。
当日の指導案の展開案
当日の授業のための新聞資料
「 読売新聞」1990.3.20朝刊より
「朝日新聞」1990.2.10夕刊より
私は当時いつでも気になった記事を切り抜いていて、いつか授業で使えるのではと資料を収集していました。この2つの記事はほぼ1年後に活用できました。新聞を丸ごと活用がNIEの基本ですが、切り抜きを活用したり、子どもが記者のようにあるテーマを調査したり、子どもが関心あるテーマを自由研究したり多様性を意識することが大切ではないかと当時考えていました。
この学年の子どもたちは5年生から6年生にかけて担任をしました。1年ごとにクラス替えをする学校ですので、持ち上がりの担任でも半数は入れ変わっています。社会科は両クラス担当しているので、全員を2年間教えることはできました。この学年の子どもたちとのNIEの授業は起点となるもので、その後私がNIEに長く関りをもつことができたのです。
公開授業時の筆者と黒板のようす